うちの学校に来ないでいい。

マレーシアの風に吹かれて

第一回:第6言語を手に入れるために

【記念すべき第一回目は中華系マレーシア人(マレーシアンチャイニーズ)のAさん(26歳女性)】

 

マレーシアで国立大学を卒業し、数年間一般企業で働いていましたが、一念発起し、仕事を辞め、学業の再開を決めました。全てをリセットした彼女を突き動かしたのは「日本への憧れ」だった?!

 ・インターナショナルイングリッシュコースのレベル9からレベル11にかけて三ヶ月在籍。

 

 

 「すでに英語は話せました」

 

(Aさんが語学学校に通って英語を勉強しようと思ったのはななぜですか。)

 

self-improvementのためです。もともと英語はある程度話せたのですが、よりアカデミックかつ堅実な英語力を身に付けたいと思い、学校に通うことにしました。また、やっていた仕事も順調ではありましたが、いつもどこか自分の求めているものではないなという想いがあり、思い切って次のステップを目指すことにしました。

 

(なるほど。決心されたんですね。

マレーシアは他民族なこともあり、英語含め複数の言語を話せる人も多いですよね。Aさんの場合はいくつの言語がわかりますか?)

 

そうですね…マレー語と、マンダリン(中国語の標準語)、広東語、福建語、それに英語を合わせて5つです。大学の授業は完全に英語で行われることもあって、degree(日本の4年制大学にあたる)の学生はみんな英語が使えると言っていいと思います。そうでなくても学校生活や日常会話などを通して使う機会があるので、ある程度英語は話せる人が多いです。

 

(5つ!そして中国語だけでも3言語も話せるんですね。)

 

広東語はマレーシアでは広く使われています。私も家族との会話は広東語を使うことが多いです。サバ州(マレーシア東部)出身の人以外のマレーチャイニーズはほとんど広東語が使えるんじゃないでしょうか。ローカル市場での買い物で、広東語ではなくマンダリンを使うと現地人ではないと思われ、うまく値切り交渉ができません(笑)

 

(そんなことがあるんですね。そういえばマレーシア人の友人がレストランのオーダーではマンダリンでない中国語を使っていると言っていましたが、それも広東語だったのでしょうか。)

 

そうかもしれませんね。また、マレーシアでは香港ドラマがとても人気です。広東語が根強く日常に残るのはその影響もあるかもしれません。

 

(英語に関しては、大学卒業後も使う機会はありましたか。)

 

はい。職場では基本的に英語でミーティングなどを行なっていました。ネパールや諸外国からの労働者もいる環境だったので、マレー語を共通言語にできなかったためです。マレーシア人でもインド系の人はマレー語を話せなかったりしますしね。ただその時は大まかな情報伝達ができればOKという感じだったので、あまり複雑な英語は必要ではありませんでした。

 

(だからこそ学生として英語をしっかり勉強し直そうと思ったのですね。)

 

はい。

 

(次にエリカンでの生活についてお伺いします。まずAさんは3ヶ月在籍されていましたが、その期間はどのように決めましたか?)

 

自分の納得のいくまで通おうと思っていたので、毎月様子を見ながら授業継続を決める感じでした。

 

(なるほど。ちなみにエリカンに通う上で身につけたかったスキルはなんでしょうか。)

 

主に発音ですね。発音の矯正。マレーシアはブリティッシュ英語に加えて独特のアクセントが混ざった英語ですが、違う国の人には聞き取りにくいこともあるということを実感しています。私の夢はアメリカ人ともスムーズに意思疎通ができるようになることなんです。そのためにマレーシア人ではないネイティブの先生のメジャーなアクセントを学びたいと思いました。それに加えてその他のスキルを底上げしたいと考えていました。

 

(エリカンにはマレーシア人の先生に加えてイギリス、オーストラリアなどからのネイティブスピーカーの先生もいますが、毎月、そして午前と午後の授業で先生が変わりますよね。毎回ネイティブスピーカーの先生の授業、というわけではなかったと思うのですが、いろいろな先生の授業を受けてみた感想はいかがですか。)

 

マレーシア人の先生の英語は大学の講義を思い出させられました(笑)やはりマレーシア人の先生が多かったので。そのアクセントにも慣れているというか。ネイティブの先生の英語はいい刺激になりましたね。また先生の出身を問わず話しかければ、フレンドリーに対応してくれる先生が多かったので、よく英会話の練習も兼ねておしゃべりしていました。

結果としていろいろな種類の英語を聞く機会が多くてよかったです。英語といってもアメリカとイギリスだけではないですからね。

 

仕事も恋人もここに置いて行く覚悟で

 

(最後にこれからの夢やビジョンを聴かせてください。)

 

…実はエリカンに来たのはネイティブの先生に教わることだけじゃないんです。本当は日本の大学院に行きたいんです。

 

(え!日本ですか!それはまたどうしてですか。)

 

大学生の頃に日本の大学へ留学プログラムに参加したことがあって、その時に日本独特の態度や礼儀作法に強く惹かれたからです。

 

(アニメなどの日本作品が好き、という理由はよく聞きますが、「礼儀」ですか。)

 

はい。アニメなどはそこまで興味がないんです(笑)ただマレーシアと大きく異なる国民性や文化が面白いな、と思いました。

 

(確かに、日本人とマレーシア人をざっくり比較すると違うなあと思うことも多々ありますね。礼儀作法も日本のそれとは異なりますし。)

 

はい。それで大学院への応募の際にIELTSなどの英語資格が必要なので、準備を進めているところです。エリカンにもIELTSの準備クラスはありますが、一回授業を体験してみて、自分で進めた方が効率的だなと感じたので自宅で勉強しています。3ヶ月英語に浸ってみて、あとは自分でやれるな、と。もちろん日本語の試験も並行して受けるので、勉強時間のバランスを考えた結果でもあります。

 

(基本的に授業は9時から15時半までありますからね。

では6言語制覇を目指すということですね…すごい。挑戦し続ける姿勢が素敵だと思います。)

 

でも、周りの反応は「なんで仕事辞めちゃうの?」とか、「結婚しないの?」とかばかりで、正直心から応援してくれる人はいないように思います。唯一背中を押してくれるのは恋人だけです。もし本当に日本に行くことになれば何年か遠距離になってしまいますが、待っていてくれるといっています。同い年の友達はどんどん結婚していっているのも事実です。この間も立て続けに3回友人の結婚式に呼ばれた際、元同級生たちと再会しましたが、色々と詮索されるのが面倒なので「仕事を続けているふり」をして来ました(笑)

 

(なるほど(笑)周りとは違う挑戦をするのは勇気がいりますね。Aさんの追い求めるものが実現するといいなあ、と思います。)

 

現に仕事も辞めてしまっていて後に引くこともできないので、頑張ろうと思います。

 

(応援しています。何か進展がありましたらぜひまたお話聞かせてください!

本日はお時間ありがとうございました。)

 

はい。ありがとうございます。日本に行くことになったら色々教えてくださいね。

 

 

 

 

向かって左がAさん。ちなみにマッスルポーズをしているのではなく、これが韓国式ハートポーズ💗らしいですよ💗 えへ💗

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

これからも(できる限りのペースで;ω;)定期的に生徒たち一人一人の「こんな、あんな一面」をご紹介していきます。コメント、お問い合わせもお待ちしております。